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Vol.3
光との遭遇 - 古代人の残した精巧な遺跡、ニューグレンジ
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ケルトの人々の心の故郷とも呼ばれるタラの丘からあまり遠くない、ボイン川渓谷沿いに広がるなだらかな緑の丘陵地に、世界遺産に指定されたニューグレンジをはじめとする30以上の遺跡群が点在しています。
ニューグレンジは5千年以上前、遥か石器時代に一帯を支配した古代国家民族により宗教的・儀礼的な目的で建造された円形古墳で、横から見るとお椀をかぶせたような形をしています。大きさは直径約80m、総量20万トン以上の石が積み上げられ、上部は草でこんもりと覆われています。側面の1ヶ所に入口があり、内部にのびる細い通路の突き当たりが墓室となっています。長い時代の移り変わりの中、一度は周辺の緑土に埋もれた状態にありましたが、内部は昔のままに残っており、とくに墓室の天井部分の石板は、雨のしずく一滴も通さないほど作りが巧みで、1967年に発見された後に、入口付近の外壁は新しく修復されました。
冷え冷えと静寂に包まれたこの闇の霊廟は、古代王の亡骸を安置するに相応しい場所といえるでしょう。しかしながら1年に1度、この暗黒の空間を太陽の光線がまっすぐ照らし出し、奇跡の時を迎えます。それが1年で最も日が短い日、12月21日冬至の日なのです。現代人で最初にこの奇跡を発見したオ・ケリー教授はこう語ります。「午前8時54分ちょうど、南東の方角にある丘の向こうから太陽が顔を出し、その4分後、最初の光線が古墳の入口上部の枠を通り抜け、緩やかな傾斜のある細い通路をすすみ、ついには奥の墓室へたどり着きました。その幅17cm、光線は霊廟の地面を照らし、内部の詳細をもくっきりと浮かび上がらせたのです。」
墓室は3つに仕切られており、四方を取り囲む大小様々な石壁や天井の石板には、渦巻きやひし形の文様が描かれ、細部を観察すると、石と石が重なり合って目に触れない部分にまで文様が施されており、そこに配置される前にすでに描かれことがうかがえます。「その後、10時7分から徐々にその光幅が狭まりはじめ、10時15分には完全に闇の世界に戻ったのでした。」
古くから地元の人々の間でひそかに言い伝えられていたニューグレンジの伝説は、本当に存在していたのです。その自然のサイクルを利用して造られた巧妙な古墳の構造から、古代人である彼等が天文学にも通じる高い文化を持っていたことが再確認されたのでした。
今日、この古墳及び一帯はレンジャーによって管理されており、この特別な日のこの時間は、事前に応募した人の中から抽選で20数名が石室に入ることができるのです。
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