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Vol.6
謎につつまれたケルト人のルーツ
「ケルト」という言葉は、アイルランドの風土や遺物、そこに住む人々を指してよく 使われますが、実際にケルト人の故郷がどこであるかについては、学者達の間ではいろいろな説があります。中央ヨーロッパ、ドナウ川の水源地付近というのが最も有力
な説のようですが、カスピ海近くであったとも言われ、言語学上はインド・ゲルマン語族に属しています。紀元前にはすでに本来の土地を捨ててヨーロッパ各地に移動し始め、あるグループはアルプスを越えてイタリア、ギリシャ方面へ、別のグループはスイス、フランス北部を経てブリテン島へと渡りました。長い間の移動や戦いの間に、多民族と混ざりあい、じつにケルトの血はヨーロッパ中の国々に受け継がれているといえます。
アイルランドへは、スペインからブリテン諸島を経て、紀元前600年頃に渡っていったと見られています。その後、ブリテン島はローマ帝国の侵入・支配を受け、アングロ・サクソンなどの民族と混ざり合いましたが、アイルランドは離島にあったため、しばしばバイキングの襲来はあったものの、大きな影響を受けることなく、同化からはまぬがれました。スコットランド、ウェールズ、フランス北西部のブルターニュなどもこのような影響が少なかった地域です。アイルランドにいまも残る独特な幾何学模様の装飾や、口承での民話・妖精伝説は、したがってケルト民族の特徴であり、貴重なルーツをさぐる手がかりとなるといえるでしょう。
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