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Vol.7
ウォーターフォード・クリスタル
ウォーターフォードはアイルランド南東部に位置する人口4万5千人の町です。853年にバイキングが入植し、その後ノルマン人がやってきて城塞を築き、町を発展させていきました。
ここで生産されるウォーターフォード・クリスタルは、この土地の主産業として有名ですが、そのルーツはもともと中世のクスタル・ガラス生産の中心だった英国の職人の流入でした。1777年、英国政府がガラス産業に多額の税金をかけるという法律を制定したため、多くの職人達が国外へ流出する結果を招き、彼等職人たちがたどり着く港の一つがこのウォーターフォードだったのです。当時この町に住んでいたペンローズ兄弟が、英国からの熟練職人を迎え、クリスタル・ガラスの工場をはじめたのが1783年のことした。
クリスタル・ガラスは普通のガラスに酸化鉛を加えることにより、光の屈折率が高くなり、カットしていくと水晶のように透明感の高い輝きが生まれるのが特徴です。ヨーロッパでは酸化鉛の含有量が24%以上をクリスタルと称しますが、ウォーターフォード・クリスタルはこの酸化鉛が30%と普通に比べて非常に高いため、手に取るとずっしりとした重みが感じられ、男性的な重量感のある仕上がりとなっています。日本に輸入されるようになったのは10年ほど前で、まだまだ馴染みの薄いものですが、欧米ではよく知られており、とくにアイルランド系住民が多いアメリカではこのクリスタルへの愛着は深く、新大統領就任の際にはアイルランド政府からクリスタルの鉢が送られる習慣があるということです。
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