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Vol.8
アイルランド語の変遷
アイルランドでは日常会話に英語が使われていますが、第一公用語はアイルランド語です。アイルランド語は、紀元前にヨーロッパを大移動してやってきたケルト民族に由来しており、古代から中世にかけて、アイルランド語によるキリスト教の伝導やケルト文化の伝承作品が数多く生まれました。その後イギリスの侵略と植民地政策により、アイルランド語は弾圧され、16世紀以降のヘンリー8世やエリザベス1世の英国化政策、そしてボインの戦いによるプロテスタントの決定的な勝利により、固有の文化は衰退を余儀なくされ、支配者階級の話す英語が公に広まるようになりました。その後の飢饉や疫病、海外への人口流出により、さらにアイルランド語を日常に話す人々が激減します。
それが復興の兆しを見せ始めたのは20世紀初頭、イェーツをはじめとした詩人や劇作家による文芸復興運動です。さらに1922年に独立を勝ち得たアイルランド政府は、長い年月を経て地域によって異なった方言をまとめ、国語としての「標準アイルランド語」を学校教育のカリキュラムに積極的に取り入れていきました。現在アイルランド語が日常に話されているのは、アイルランド西部海岸地方だけですが、全国的に小・中学校における週5時間ほどのアイルランド語の授業、そして国家試験への導入がなされており、新しい世代に自国語での文化を浸透させようと、地道に取り組まれています。
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