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アイルランドこばなし
 

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Vol. 10
アイルランド人の信仰心 − 今昔キリスト教事情


教会アイルランドの宗教はキリスト教。それも敬虔なカトリックの国として知られています。統計では人口のほぼ9割がカトリック教徒ということなのですが、これは歴史をさかのぼること紀元432年、聖パトリックがアイルランドにキリスト教を広めたことに端を発すると伝えられています。それまで土着のドルイドという自然信仰をしてきた人々の中に、キリスト教の教えを広め、その後の修道僧たちの布教活動によって各地に教会や修道院が建てられるようになりました。(蛇足ですが、聖パトリックはアイルランドでの布教の際に、邪悪の象徴とされていた蛇を追い払ったので、それ以来この国には蛇が一匹もいないという言い伝えがあります。)アイルランドに限らず、カトリックの信仰が厚い国では、教会の前を通るだけでも十字を切る人の姿を見受けます。主に年配者に多いのですが、バスや車に乗っていてもこの習慣は変わらないようです。そんなこととは露知らず、アイルランドを旅行中、バスが教会の前に差し掛かったところで、いきなり周りの人が一斉に胸の前で十字を切りはじめ、ぎょっとして思わず自分も同じように十字を切ってしまったり・・・実際のところ、今日アイルランドにおいては、カトリック信仰はだいぶ薄れてきており、特に若者世代では日曜日の礼拝に行かない人が多いというのも事実です。日本の若者でもとかく宗教と無縁の生活を送りがちなように、今日宗教が敬遠される傾向にあるのは万国共通のようです。とはいえ、クリスマスとなればこの日ばかりは特別で、アイルランド人は家族そろって教会に行くのです。それは日本人が年始にこぞって神社仏閣におまいりに行く姿となんとなく似ています。
 
 
 
 
   
 
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