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Vol.2
イギリスのクリスマス


イギリスでのクリスマスは日本と全く違います。根本的に違うのは恋人同士で過ごすための時間ではく、家族といかに暖かく過ごすかというのがメイン。クリスマス前日まで、町は賑わっていますが、クリスマス当日は、店は閉まり交通機関も一部を除いて完全にストップします。日本では考えられない静けさに驚かされます。もちろん、休日なので仕事はお休み。実際、キリストの誕生を祝うキリスト教の祭りとしての伝統そのままという訳ではありませんが、多くの人がクリスマスやクリスマス前の日曜日に教会へおもむき、家族や友人達の無事を感謝し、一年の終わりを祝い、またクリスマスキャロルを歌ってキリストの誕生やクリスマスを祝う習慣があります。

現在に伝わるイギリスでのクリスマスの習慣の多くは、ヴィクトリア時代(1837〜1901)に今日のような形になりました。特にクリスマスをお祭りとして楽しむような習慣は、この時代に始まったものがほとんど。例えばクリスマスカード。イギリスではクリスマスカードを友人や同僚に送る習慣が根づいています。滅多に連絡しない海外の知り合いなどには、年賀状よりクリスマスカードを送る方がポピュラーです。クリスマスツリーは15世紀にロンドンの通りに建てられたのが始まりという説もありますが、一般的にはドイツから婿入りしたヴィクトリア女王の夫君、アルバート公が1841年にイギリスに紹介したといわれています。家族で飾り付けをしたクリスマスツリーを囲んでクリスマスの特別料理を楽しんだり、家族に日頃の感謝の気持ちをこめてプレゼントを贈りあったりと、家族水入らずで過ごすのがイギリス流。クリスマスの時期になると、ツリーのデコレーションの良し悪しを競うかのように、各家々個性のあるクリスマスデコレーションが町を華やかに彩りクリスマスのムードを盛り上げます。まさに家族のイベントという感じ。クリスマスプレゼントは日本のように高価なものを贈る必要はなく、ちょっと気の効いた小さいものでOK。プレゼントは、ラッピングしてクリスマスツリーの下に置いておき、クリスマスの日の朝に家族全員で包みを開くのが習慣です。子供達がソックスや長靴下をドアに吊るしておくと、サンタクロースがそれに小さなプレゼントを入れてくれることになっています。気の効いたプレゼントが見つからなかったらソックスが無難。実際、1番多いクリスマスプレゼントはソックスだそう。

クリスマスのイベントとして有名なのは、パントマイム。パントマイムとはクリスマス時に上演される伝統的な喜劇です。もっとも代表的なのは「白雪姫と7人の小人」、「ジャックと豆の木」など。 日本をはじめ他の国で一般に知られているパントマイム(無言劇)とは異なります。歴史は17世紀18世紀にまでさかのぼると言われており、今日の形に近い、歌や踊りを交えた滑稽な劇の形になったのは、やはりヴィクトリア時代のこと。ここから徐々に現在の形(おとぎ話に話題をとりクリスマス近辺になると演じられる)に発展してきました。その他のクリスマスの出し物として有名なのは、バレエでは「くりみ割り人形」 (The Nutcracker) 。年末といえば、日本ではベートーベンの第九ですが、クリスマス近辺になると、イギリスではヘンデルのメサイアなど宗教音楽が頻繁に演奏されます。これらのチケット販売の広告などを町で見かけるようになるとクリスマス近しという雰囲気になります。

日本と同じようにホワイトクリスマスはあまり期待できません。しかし子供達は朝起きたら雪が積もっていることを夢みています。もし、賭け事が好きなら、クリスマスイブに雪が降るかどうかを近所の「ブックメーカー(賭け屋)」で賭けることもできます。これはイギリス流。逆にクリスマス後のお正月は気の抜けたシャンペンのようなもの。日本のように特別な祝いかたはせず、友人と一緒に夜中までパーティーで盛り上がり、新年の到来をカウントダウンしたりと、かなりカジュアルな過ごし方をしているようです。ただしスコットランドの新年は、日本のお正月のような家族的な行事。大晦日および大晦日のお祝いは“Hogmanay”と呼ばれむしろクリスマスよりもこちらのほうを盛大にお祝いします。“Hogmanay”とは大晦日に子供達がもらうオーツ麦でできたケーキの一種に由来すると言われています。同じ、UKでもイギリスとスコットランドではクリスマスとお正月との過ごし方が全く違います。クリスマスはその国の文化を知る絶好のチャンスではないでしょうか。

By K. IMAI Affinity UK


 
 
 
 
   
 
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